ダイエットを行うことにより、疲れにくくなった!という方、逆に疲れやすくなった、という人がいます。健康的に痩せたい!と思ってダイエットをしているのに、ダイエットを行い疲れやすくなってしまっては、元も子もありません。

短期間での過剰な食事制限や運動は確かに疲労が溜まります。そのままの生活を続けていては体調不良になったり、体を怪我したりしてしまう事もあります。

そこで、今回は糖質制限ダイエットと疲労の関係性について見ていきましょう。

糖質制限ダイエットと疲労の関係性

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食事制限よりは疲労が出にくいはず

現在、ダイエットのために多くの人が糖質制限を行っています。このダイエット法の最大のメリットは、何といっても食べ物の量を極端に減らす必要がないことでしょう。食べ物の量が制限されてしまうとストレスを感じるものです。糖質制限はこうしたストレスを抱えることなく行えるダイエット法であるために、多くの人に好まれています。

体に蓄積される脂肪の多くは、糖質が関係しています。体を動かすために必要となるエネルギーは糖質が分解されて作られるわけですが、過剰摂取することによって脂肪へと変換されてしまうのです。しかしエネルギーとして必要な分の糖質のみを摂取し、それ以上の糖質は控えるようにすることで、余分な脂肪の蓄積を防ぐことができます。

先にも述べたように、この方法でダイエットを行うなら食べる量を大きく変化させる必要はありません。そのため空腹に悩まされる必要はないのです。絶食によるダイエットは食べる量を少なくすることで身体を細くする方法です。そのため体が必要としている栄養素やエネルギーまでカットされることになるため、ダイエット中は怠さや疲労を感じるようになります。糖質制限ダイエットは絶食ダイエットとはこの点で大きく異なるために、怠さや疲労を感じることが少なくダイエット効果を期待できるはずなのです。

しかし、糖質制限を行うと体が軽くなったと感じる人もいれば、以前よりも疲れやすくなったと感じる人もいます。このような違いが生じる大きな原因は、これまで習慣的に摂取してきた糖質の量や、活動量によります。ではその原因についてもう少し詳しく見ていくことにしましょう。

糖質制限で疲れやすくなる人

糖質制限ダイエットを行うようになってからというもの、体が疲れやすくなったと感じる人がいます。考えられる理由は以下の通りです。

エネルギー不足

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糖質制限ダイエットを行っている最中に疲れやすくなったと感じる人の多くは、エネルギー不足に陥っています。冒頭でも触れたように、糖質は体内でエネルギーに変換されます。

そしてこのエネルギーによっては生命は維持されています。

しかし当然のことながら普段以上の活動に携わる場合には、より多くのエネルギーが必要になります。そして糖質制限ダイエットを行っていると摂取する糖質の量を普段よりも少なくしているために、いわゆるエキストラエネルギーの生産が間に合わない状態になってしまうのです。

このような場合は体が糖質を必要としていますので、甘いものや炭水化物を摂取して必要なエネルギーが作れるように心がけるべきです。もちろんこのような状況が続くようであれば一日の糖質摂取量に調整を加える必要がありますが、そうでない場合は突発的な糖質不足であるために、応急措置として糖質の摂取量を一時的に増やすにとどめておくべきです。

また、普段どのようなものから糖質を摂取しているかによっても、疲れの度合いが異なります。たとえば炭水化物は分解されると糖質に変化します。そのため強い甘味を感じなくても、ご飯やパンといったものは糖質制限中にたくさん食べることはできません。

糖質と聞いてすぐに頭に思い浮かぶのが、甘いお菓子でしょう。これらにはたくさんの糖質が含まれているために、糖質制限ダイエット中は要注意の食べ物です。しかしたとえご飯に含まれている糖質の量と、甘いお菓子に含まれている糖質の量が同じであったとしても、この二つが体に与える影響は異なります。

まず、飴などの甘いお菓子は、ほぼ糖質のみでできています。そのため吸収が速く、素早くエネルギーに変換されます。それとは対照的にご飯には食物繊維が含まれており、これがご飯に含まれている糖質の吸収を緩やかにします。つまり飴などのお菓子が一度にたくさんのエネルギーを体に与えるのに対し、ご飯などの炭水化物は体にエネルギーをゆっくりと供給していくのです。

そのため後者の方がエネルギー不足を招く可能性が低く、ご飯などから糖質を摂取することを心がけている人は疲労を感じにくくなります。その一方で消化が速い炭水化物であるパンやお菓子などから糖質を摂取している人はエネルギー不足に陥りやすくなり、その結果疲労を感じやすくなるのです。

当然のことながら炭水化物そのものは糖質とは異なります。これが分解されなければエネルギーとなる糖質に変換されることはありません。そのため炭水化物を摂取していてもその分解が促されなければエネルギー不足となり、疲労が生じてしまいます。炭水化物の分解に関わるのはビタミンB1やB2、そしてナイアシンなどのビタミンB群です。これらの栄養素を摂取していない場合、炭水化物の分解がスムーズにいかなくなるために疲労を感じることがあります。ビタミンB1豚肉、うなぎ、たらこ、そしてナッツ類に多く含まれています。

また、ビタミンB2は豚レバー、鶏レバー、牛レバー、うなぎ、そして牛乳に、またナイアシンはたらこ、鰹、レバー類、そして落花生などに多く含まれています。そのためこうしたものを積極的に摂取することも大切です。

もともと糖質の摂取量を少なくしてダイエットを試みているわけですから、それらから効率よくエネルギーを生産できなければ、疲労や怠さが容易に生じてしまうことになります。そのため上記で述べた食材を意識して食べることも重要なのです。

筋肉の衰え

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糖質制限ダイエットを行うと、筋肉が衰えてしまうことがあります。普段以上の活動に携わるとエネルギー不足に陥るために、運動するのが苦に感じられるからです。そのため筋肉を鍛える機会を逸することになるのです。またエキストラエネルギーが必要になると体は筋肉を用いてそれを生産しようとすることがあります。こうした理由から筋肉が衰えてしまうこともあるのです。

筋肉が衰えると普段の活動が思うようにいかなくなることがあります。なぜなら体を動かすには筋肉が必要なわけですが、それが少なくなる分、体を動かすのが困難に感じられるからです。

そのためちょっとした運動であっても息が切れてしまったり、少し歩いただけで体が疲れてしまうという状況が生じてしまいうのです。こうしたことが生じないよう、必要なエネルギーを蓄えるための糖質を摂取し、適度な運動を定期的に行うべきです。ウォーキングは体に大きな負担をかけずに行うことができますので、お勧めです。また外に出て運動する時間がないという人は、自宅で筋トレを行うことができます。

タンパク質の過剰摂取

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上記でも述べたように、糖質制限ダイエットを行うと筋肉が弱ってしまうことがあります。そのような状況を回避しようと、ダイエット中にタンパク質を意識して摂取する人がいます。

しかしこの栄養素を過剰摂取してしまうと疲労が感じられるようになります。

まず過剰なタンパク質は分解されて窒素となります。その後窒素は腎臓の働きによりアンモニアとなり、最終的に腎臓の助けを得て尿として排出されます。このようにタンパク質を過剰摂取すると肝臓と腎臓が忙しく働くことになるために、内臓疲労が生じてしまうのです。

また動物性タンパク質を過剰摂取すると体に吸収されなかったタンパク質がそのまま腸内に送り込まれることがあります。これらのタンパク質は腸内に生息する悪玉菌の餌となり、結果として悪玉菌が増えてしまうのです。

このような状況に陥ると腸内環境が乱れてしまい、他の栄養素の吸収が上手く行われなかったり、老廃物や不要物の排出がスムーズに行えなくなってしまうのです。こうしたことも疲労を生じさせる原因となるために、タンパク質の過剰摂取には十分に注意する必要があります。

しかし筋肉を強化するためにはタンパク質が必要です。そもそも筋肉は運動しなければ発達しません。筋肉は運動によって刺激を受けるとタンパク質をたくさん吸収するようになります。そのため運動せずにただタンパク質をたくさん摂取することは危険なのです。また必須アミノ酸やロイシンという成分を摂取するとタンパク質の合成を刺激し、筋肉がつきやすくなります。そのためタンパク質をたくさん摂取する場合は定期的な運動や必須アミノ酸、そしてロイシンなどの摂取を心がけることができます。

「運動せずとも糖質制限で痩せる」なんてキーワードがちらほら見られますが、少しでも運動を加えると糖質制限に良い事が上記からも簡単に分かると思います。健康的な食事に少しの糖質制限が長期的に見て、多くの方が望む体コンディションであると思います。

疲れにくくなる人

糖質制限ダイエットを始めてから体が軽くなり、尚且つ疲れにくくなったと感じる人がいます。そのような人は体がベストな状態に近づいている証拠です。糖質制限がこのような結果を招いた理由は、次の事柄が関係しています。

身軽になる

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まずこのタイプの人はダイエットが成功して身体が軽くなり、余分なエネルギーを使用しなくても体を動かせるようになったことが理由の一つです。たとえば5キロのダンベルを持つとずっしりとした重さを感じますが、体重が5キロ減ればそれと同じ重さの脂肪が減ったことになります。このような状況を思い浮かべると、体重の減少がエネルギーの節約に大きく関係していることが理解できます。

ただし、繰り返しになりますが脂肪量を減らしていく過程で少なからず筋肉も落としています。調子に乗って糖質制限にだけ頼っていると筋肉量が著しく少くなってしまい疲れやすい体に変わってしまうことも考えられます。自重程度で構いませんので大きめの筋肉だけでもトレーニングしておくと、さらに良いでしょう。

血糖値が安定する

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糖質制限ダイエットを行うと血糖値が安定しますが、これも疲労軽減に大きく関係しています。まず一度にたくさんの糖質を摂取するとエネルギーに変換されなかった糖質は血液中に取り込まれます。そのため血液中の糖質の値、つまり血糖値は急激に上昇します。そしてその糖質はインシュリンによって脂肪に変換され、体の隅々に運ばれていきます。インシュリンが糖質を一気に脂肪に変換すると、血糖値は急激に低下します。このとき体は血糖値の急激な上昇と低下を経験することになり、何とも言えない怠さを感じるようになるのです。

以前にたくさんの糖質を摂取する習慣があった人は、血糖値の急激な上昇と低下を経験していました。またこのような状況を繰り返していたために、体は疲労を感じやすくなっていたはずです。しかし糖質制限ダイエットを行うことで血糖値の急激な上昇と低下を経験せずに済みます。その結果、怠さを感じなくなったり、疲労が和らぐという変調が見られるわけです。

疲れたと感じた場合に考慮するべきこと

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糖質制限ダイエット中に疲れやすくなったと感じる場合、「疲れやすくなる人」の項目で考慮した点をまずはチェックしてみることができます。この項目で考えたことは、決して難しいことではありません。そのためちょっとした工夫によって糖質制限ダイエット中の疲労感を軽減することができるかもしれません。

また、中にはどんなに注意していても疲れやすく感じるという人がいます。実のところ糖質制限ダイエットは肥満体の人ほど効果を見ることのできるダイエットであり、標準体型に近い人は効果が現れるまで時間がかかることもあります。そのため体脂肪をもう少し落としたいというような目的でこのダイエットを行う場合、ダイエットにかかる期間が長くなるためにエネルギー不足や筋肉の衰えといった状況に直面する可能性も高くなり、疲労を感じることがあるのです。

疲労が続く場合は糖質制限の見直しを

糖質制限ダイエットを行ってから明らかに疲れるようになったという人は、ダイエット法に何らかの原因がある可能性が高いと言えます。疲れてしまうとついつい睡眠を取って疲れを癒せばそれでよいと考えてしまいがちですが、この問題を根本から改善しなければ集中力を保つことが難しくなり、身に危険を招くことになります。そのため上記で考えた点を良く思い起こし、改善を図るべきです。

逆に体が疲れにくくなったと感じた人は、自分の体に合った仕方で糖質制限を行うことができています。そのため肥満が解消されるまで、この方法を継続させることができます。しかし運動の仕方を変えたり、脂肪が少なくなってくると体に変化が生じてくることがあります。このような場合、そうした変化が疲労を招くことがありますので、ダイエットの仕方に調整を加える必要があります。

このような調整が難しいと感じる人は、エネルギー不足に陥っていないかどうかをまずは疑いましょう。活動量や筋肉量が増えるとエネルギー消費が激しくなるために、これまでの糖質の摂取量では足りなくなることがあります。それでまずは糖質の摂取量を少し増やしてみることができます。先にも少し触れましたが、多くの場合この方法で疲労感は改善されます。

しかしその後、運動量や筋肉量が再び減ってきた場合は糖質の摂取量も減らすようにしなければなりません。このような点に注意しなければ糖質による肥満を繰り返すことになるからです。

必要な栄養を体に与えよう

何度も言うように、ポイントは活動量に見合ったエネルギーを作り出せるようにすることです。そのため自分の生活習慣をしっかりと理解し、ふさわしい量の糖質、そして栄養を摂取するように心がけるべきです。

ダイエットという言葉はカジュアルになっていますが、人生を歩む上で体のコンディションは非常に重要です。自分自身が自分の体のプロになるというくらい拘ってみてはいかがでしょうか。糖質制限を行うことで今自分の体がどう反応しているのか、上手に理解していくこともダイエット成功の近道ですよ。

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