糖質制限ダイエットは糖質の摂取量を減らして余分な脂肪が体内で作られるのを予防したり、すでに体内に蓄積されている脂肪を燃焼させていくというものです。

しかし興味深いことにこのダイエットの効果が現れやすい人もいれば、そうでない人もいます。実のところその理由は脂肪の種類にあります。肥満体と呼ばれる人は内臓脂肪、もしくは皮下脂肪の増加が原因で身体が太ってしまいます。そのため肥満体の人はこのどちらかの脂肪が体内にたくさん蓄積されていることになります。

そしてこの二つの種類の脂肪のうち、糖質制限ダイエットによって落ちやすいのは内臓脂肪です。そのため内臓脂肪が原因で肥満が生じている人にとって、糖質制限ダイエットは最高のダイエット法と言えるのです。

内臓脂肪こそ糖質制限ダイエットで対策を

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内臓脂肪が増える原因と仕組み

内臓脂肪が増えてしまう原因はいくつかあります。

まず一つ目は代謝の低下です。人の体は活動するためエネルギーを作り出しています。この働きを代謝と呼ぶわけですが、実のところ年齢を重ねるごとに代謝は低下していきます。本来、エネルギーは食べ物によって作り出されます。

そして体を激しく動かすとたくさんのエネルギーが必要となるわけですが、このときに代謝の働きによって脂肪が燃焼し、新たなエネルギーを作り出すのです。

しかし年齢を重ねて代謝が低下してしまうと脂肪が燃焼しにくくなります。そのため若い頃と同じ量の食事や間食を取っていると脂肪に脂肪が積み重ねられてしまうのです。このタイプの脂肪は内臓付近に運ばれるために、内臓脂肪となります。

また以前は定期的に運動していたものの、それをストップするようになってから急激に太りだしたという人もいます。このような人も内臓脂肪型肥満である可能性が高いと言えます。

またこの種の肥満は遺伝します。そのため血のつながりがある身近な人に内臓脂肪型肥満の人がおり、自分も太っているという場合は内臓脂肪型肥満の可能性が高いと言えます。

遺伝以外の理由で内臓脂肪型肥満が生じる人の多くは、30代の男性です。仕事が忙しくて運動する暇がいないものの、付き合いなどによって若い頃と同じようにお酒を飲んだりおつまみを食べることが多くなり、ウエストあたりが急激に太くなることがあります。この原因の多くは内臓脂肪です。そのためこうした肥満に悩まされている人は、糖質制限ダイエットを試してみることができます。

皮下脂肪にも効果はある?

さて内臓脂肪の他にも肥満の原因として考えられるのが皮下脂肪ですが、これは内臓脂肪よりも落としにくいものとして知られています。

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皮下脂肪は女性に蓄積されることが多く、二の腕や脚などに付く脂肪がそれに相当します。女性の体はホルモンの働きにより、男性の体に比べるとたくさんの脂肪を溜め込みます。そのためある程度の脂肪が存在する状態が適正であると体が判断するために、女性の体の皮下脂肪は落としにくい状況にあるのです。

それでも皮下脂肪は糖質制限ダイエットを行うことで徐々に減らすことが可能です。そのためすぐに効果が見られるわけではないものの、糖質制限ダイエットを行う価値は十分にあるのです。

内臓脂肪の数値の測り方

先にも述べたように、内臓脂肪が増えるとウエスト周りがポッコリと膨らんできます。

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このような状態を見たら、内臓脂肪による肥満を疑うことができます。

しかし、中には正確な内臓脂肪の数値を知りたいと思われる方もおられるはずです。実のところ、そのような数値を知るためにはCTやMRIを利用するしか方法がありません。そのためそうした装置を有している医療機関に赴き、で測定するしかないのです。医療機関ではこれらの装置を使用してへその位置で内臓脂肪の面積を測定し、それが100センチ平方メートル以上ある場合は内臓脂肪型肥と判断されます。

また最近では内臓脂肪の測定機能をもつ家庭用体重測定器が販売されており、こうしたものを用いれば自分が内臓脂肪型肥満かどうかを自宅に居ながら知ることができます。そして日本肥満学会で採用されているBMI値を計算することでも、自分が内臓脂肪型肥満であるかどうかを知ることができます。BMI値の計算方法は体重÷身長の二乗です。

たとえば体重70キロで身長が1メートル70センチの人の場合、BMI値は「70(体重)÷1.7×1.7(身長の二乗)=24.22」となります。BMI値が25を超える人は、肥満と認識されます。

BMIの計算はこちらが便利です。
BMI計算

そしてBMI値が25以上で、さらに腹囲が男性で85センチ以上、女性で90センチ以上ある場合は内臓脂肪の蓄積が多いと判断されます。そのため自分で計算することによってある程度ではあるものの、内臓脂肪型肥満であるかどうかを知ることができます。

内臓脂肪を減らすためにできること

冒頭でも述べましたが、内臓脂肪は糖質制限ダイエットによって落としやすい種類の脂肪です。そのためこの方法でのダイエットは非常に効果的です。

内臓脂肪はエキストラにエネルギーのために蓄えられるものであり、尚且つ摂取カロリーと消費カロリーに素早く反応するという特徴を有しています。これらの特徴を考えると、内臓脂肪のふさわしい落とし方が見えてきます。

では、その方法のいくつかについて見ていくことにっしましょう。

運動

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やはりエネルギーを消費させて脂肪燃焼を促すには、運動が一番です。一度ついた脂肪が燃焼するケースは主に二つです。一つは絶食すること、そしてもう一つは運動です。先にも少し触れましたが、脂肪はいわゆる貯蔵されたエネルギーです。

つまり体がエネルギー不足に陥ったときにそれを分解し、エネルギーを生成するのです。そのため体がエネルギー不足にならなければ脂肪は燃焼されません。このような状況が生じるのは絶食するときか、運動するときなのです。絶食は脂肪燃焼効果があるものの体に健康被害をもたらすことがあります。

また筋肉の衰えにもつながるために、あまりお勧めできません。このようなことを考えても運動による脂肪燃焼効果を狙うのが一番なのです。また運動を行うと筋肉が発達します。筋肉がつくと新陳代謝が良くなるために、脂肪は燃焼されやすくなります。このような効果を考えても、内臓脂肪を減らすためには運動が重要であることが理解できます。

しかし、これまで運動する機会がなかったという人がいきなり激しい運動を開始すると、関節などに大きな負担がかかってしまって怪我をすることがあります。

そのためまずは負荷のかからない運動から始めることがお勧めです。この点でウォーキングはダイエットに適していると言えます。ダイエット目的のウォーキングはゆっくりと歩くのではなく、少し速足で歩くことが求められます。そうすることで心拍数を上昇させ、脂肪が燃焼されるのです。このような運動は最低でも30分程度続けなければ脂肪燃焼効果が見られないことがあります。この点はしっかりと意識して行う必要があります。

また当然のことながら毎日ウォーキングを行うことで脂肪燃焼効果は高まります。

でも、どうしても炭水化物が食べたい。ふりかけご飯が食べたい!!そんな風に思った時は食後30分間ウォーキングができるかを自分自身に問いかける事を習慣にできると強いです。

もしウォーキングに行く決心ができれば、ウォーキングウエアに着替えてから炭水化物を食べます。食後にウォーキングをすることによって、食後2時間後の血糖値が30ほど下がると言われています。

ただ、大抵ウォーキングウエアに着替えている間にお腹がいっぱいになり炭水化物欲求は落ち着くのですが、それでも食べたい時は我慢せず食べて軽くでも歩くと良いでしょう。
また、飲み会などでお酒を飲む時はヒールのない靴で行き、次の駅まで歩けるように工夫するもの女性には必要な対策です。

しかしそのような時間を取ることが難しいという人もおられます。このような人に対しては水泳がお勧めです。水泳も脂肪燃焼に関わる運動の一つとして知られています。そして関節などに負担をかけることなく行えるために、体に優しいダイエット運動なのです。また水泳は全身の筋肉を使うために、バランスのとれた美しい体を作ることにも貢献します。

食事

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内臓脂肪を減らすうえで、食事に注意を払わなければならないことは言うまでもありません。まず一日に三度の食事を取る習慣を身に着けるようにします。恐らく忙しい生活を送っておられる人の多くは、食事の時間を削って他のことを行ってしまう傾向にあることでしょう。

しかし食事の回数が減ると体は脂肪を溜めやすくなってしまうのです。体は定期的に食べ物が体内に取り込まれるといつでも必要なエネルギーを生産できると感じ、安心感を覚えます。

一日に数回しか食べ物が体に入ってこないとエネルギーの定期生産が行えないと感じ、危機感を覚えるのです。そのため食事の回数が少ないと食べ物からできるだけ多くの予備エネルギーを生産しようとし、その結果たくさんの脂肪が作られてしまうのです。こうした状況を回避するためには、一日に三度の食事を取ることが必要なのです。

糖質制限ダイエットを行っている場合、食べる量を極端に少なくする必要はありません。糖質の摂取量にさえ気をつけていれば、それなりの量の食事を取ることが可能です。そのため糖質制限ダイエット中に空腹を感じることは滅多にないことでしょう。そしてものを食べる順序に少し注意するだけでも、糖質の吸収が遅くなって脂肪がつきにくくなります。

たとえば野菜にはたくさんの食物繊維が含まれています。食物繊維には血糖値の上昇を緩やかにする働きがあります。血糖値が急激に上昇するとインシュリンというホルモンが分泌され、血液中の糖質を脂肪に変換します。これが肥満を招くわけです。しかし野菜の食物繊維によって血糖値の上昇が緩やかになれば、そのような状況が起こりにくくなるのです。そのため食事を取る際、まずは野菜から食べることができます。

また食べるときによく噛むことも重要です。噛む回数が多いと血糖値の上昇を防ぐことができます。目安としては一口当たり20回以上噛むようにします。また一回の食事に費やす時間は最低でも20分以上とするべきです。もちろん食べる量にもよりますが、早食いは脂肪の蓄積を招く恐れがあるために注意しなければなりません。

以前に祖母や祖父に「食事をした後、すぐに横になると牛になる」というようなことを言われたことのある人がおられるはずです。これは食べた後すぐに横になると太ってしまうことを暗に示している表現です。実のところこのような考え方は正しく、食事を取った後にじっとしていると脂肪がつきやすくなるのです。

そのため食後に運動するなら、、脂肪の蓄積を防ぐことができます。もちろん食後の運動は激しいものであってはなりません。部屋の片づけや食器洗いなど、家庭内での仕事を行うことがちょうどよい運動となります。食事を取った後は横になりたくなるものですが、その前に軽く働くことで肥満を予防することができます。

また糖質制限ダイエット中にタンパク質の摂取に励む人がいます。これは筋肉の劣化を防ぐために必要なことです。しかしタンパク質を過剰摂取するとそれが原因で内臓脂肪がついてしまうこともあります。そのためこの点において極端に走ることがないようにも注意するべきです。

内臓脂肪対策に運動と食事のコントロールが重要な理由

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糖質制限ダイエットを行いながらも運動と上記で述べたような食事のコントロールを行うことは非常に重要です。なぜならこれらのことは美しい体を作ることに貢献するからです。体重が落ちて身体が細くなる原因は様々です。脂肪が燃焼されてそうなることもあれば、筋肉や骨がやせ細ってそうなることもあります。

ダイエットの目的は余分な脂肪を落とすことです。そのため体重が軽くなったからといって、必ずしもダイエットが成功しているとは限らないのです。仮に筋肉や骨の減少による体重の低下であれば、それは後ほど健康に大きく影響することが考えられます。加えて筋肉がやせ細ってしまうと体が貧相に見えてしまいます。こうしたことが起こらないようにするためには糖質制限ダイエットを行って内臓脂肪を落としつつ、定期的な運動を行ったり、食事の仕方を工夫するなどして美しい体を作ることにも目を向けなければならないのです。

また冒頭でも述べたように皮下脂肪は内臓脂肪に比べると落とすことが難しいと言われています。それでも糖質制限ダイエットの効果は表れます。また中には皮下脂肪が落ないと感じるものの、太りにくくなったという人もいます。このような人は糖質制限ダイエットの効果が現れている可能性が高いと言えます。

中には糖質制限ダイエットを行った後、内臓脂肪が増えてしまったという人もいます。しかしこのような人のほとんどは正しい仕方での糖質制限ダイエットを行っていなかったがゆえに、そうした結果に陥っています。

そのため糖質を全くカットするような極端に走るのではなく、必要な量の糖質は摂取し、肥満を生じさせる糖質の過剰摂取を避けるよう、心がけるべきです。糖質制限ダイエットはきちんとした仕方で行えばかなりの確率で体脂肪を落とすことができるダイエット法ですので、この点を思いに留めておくべきです。