余分な脂肪を落とし、身体を細くすることがダイエットです。しかし、そもそもなぜ余分な脂肪が体に蓄積して肥満が生じてしまうのでしょうか?

脂肪を作り出す主な成分は糖質です。本来、糖質は体を動かすためのエネルギーを作り出す成分であるために、摂取しなければならない重要なものです。

しかしそれを過剰摂取すると体は予備エネルギーを体内に蓄えようとし、糖質を脂肪に代えて体の隅々に運んでしまうのです。これが肥満が生じるシステムです。

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糖質をたくさん摂取しても肥満体にならない人がいるのも事実です。

ではなぜこのようなことが生じるのでしょうか?それには各々の体が使うエネルギー量が関係しています。ある人の体はそれを維持するために多くのエネルギーを必要とします。

それとは対照的に少しのエネルギーでも体を維持できる人もいます。この違いがいわゆる太りにくい体質、そして太りやすい体質を作り出しているのです。

体がエネルギーを作り出す働きを代謝といいますが、代謝について知っておくことはダイエットを行う上で非常に重要です。ではこの点についてもう少し詳しく見てみることにしましょう。

代謝とは?

恐らく多くの人は「代謝」と言う言葉を聞いたことがあるはずです。実のところ代謝には3つの種類が存在します。1つは基礎代謝、2つ目は生活活動代謝、そして3つ目はDITと呼ばれるものです。これらは下記の通りです。

基礎代謝

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基礎代謝とはいわゆる体を維持するための代謝です。人の体は何もしていなくてもエネルギーを必要とします。たとえば心臓や脳などの器官は代謝によるエネルギーによって機能しています。そのためじっとしていようと、眠っていようと、体は代謝を行ってエネルギーを作り出しているのです。

生活活動代謝

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これはいわゆる活動することによって作られるエネルギーです。体を動かすと脂肪が燃焼し、身体が細くなります。その理由は運動すると体はエキストラエネルギーを必要とするために、代謝がアップして予備エネルギーである脂肪が使われるからです。

DIT

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これはものを食べることによって起る代謝のことです。食事をすると胃や腸などの活動が活発になります。このとき体はエネルギーを作り出し、それらの臓器の活動をサポートします。これがDITと呼ばれる代謝です。

これら3つの代謝の割合は基礎代謝が約60%、生活活動代謝が約30%、そしてDITが約10%とされています。

すごく基本的な事でこの辺りを理解せずにダイエットを行ってしまうと残念な結果になってしまいます。引き続き、実践のポイントもチェックしていきましょう。

基礎代謝を上げることがダイエットのポイント

運動することで生活活動代謝が促され、余分な脂肪が燃焼されます。

しかしいわゆる太りにくい体を作るためには基礎代謝をアップさせることが一番です。その点で一番簡単にできることは体を温めることでしょう。体は体温調節を行うときにもエネルギーを必要とします。体温が1度上がるだけでも消費カロリーが140ほど異なると言われています。

ではどのようにして体を温めることができるのでしょうか?お勧めなのは体温を上昇させる効果のあるものを食べることです。ではそのような効果を持つ栄養素を中心に、お勧めの食材や料理法についてお伝えしたいと思います。

1.カプサイシン

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カプサイシンは体内に吸収されると中枢神経を刺激し、アドレナリンというホルモンの分泌を促す作用を有しています。その結果、血圧や心拍数が上がり、発汗が促されます。つまり体が温まり、基礎代謝がアップするのです。

カプサイシンを多く含む食べ物

唐辛子(特に種や胎座という部分にカプサイシンが多い)、チリペッパー、カイエンペッパー

カプサイシンを糖質オフで楽しめるメニュー

せっかくカプサイシンを摂取しても、脂肪を作り出す糖質を過剰摂取してしまうなら元も子もありません。しかし糖質の摂取量を控えつつもカプサイシンを摂取できる美味しい料理はたくさんあります。たとえばキムチ鍋です。キムチ鍋には野菜、タンパク質の多い鶏肉や豚肉、そして豆腐などを入れて食べるのが一般的です。そのためダイエットには適している食べ物です。しかしこのとき、シメでご飯をいれて雑炊にしたり、麺をいれて食べすぎないように注意しましょう。

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また家庭で作るカレーにも唐辛子を入れることができます。

しかし日本で作るカレーにはとろみをつけるために小麦粉を使用することがあります。小麦粉は分解されると糖質に変化します。そのため食べ過ぎると糖質の過剰摂取につながります。

もちろん小麦粉を使用しなくてもスパイスカレーを作ることができます。ルーはサラッとしたスープのようなものになりますが、味に大きな変化は生じません。そのためダイエットのためには小麦粉を使用せずにスパイスカレーを作るようにします。

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中華量に目を向けるなら唐辛子を使ったメニューがたくさん思い浮かぶかもしれません。たとえばマーボー豆腐やマーボー茄子などには唐辛子が使われます。これらにも豆腐や挽肉が含まれており、糖質制限ダイエット中に不足しがちなタンパク質を同時に摂取することができます。そのためこれらのメニューもお勧めです。
では料理が苦手であり、自分では唐辛子を使った料理を作れないという人の場合は何がお勧めでしょうか?そのような人は一味唐辛子などを持ち歩き、普段から適度に摂取することがお勧めです。

カプサイシンを効率よく摂取するには

カプサイシンは水に溶けにくく、油やアルコールに対しては溶けやすいという性質を有しています。そのため唐辛子を調理前に炒めたり、油を使用する料理と一緒に食すならカプサイシンを効果的に摂取することができます。

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また料理が苦手な人がカプサイシンを効果的に摂取するためにお勧めのもう一つの方法が、カプサイシンを採取したものを持ち歩き、それを食事の際に使用するというものです。唐辛子を油や酒に漬け込むとカプサイシンが溶け出します。そのためこのような仕方でカプサイシンを摂取し、それを瓶などに入れて持ち歩くことができます。

注意点

先にも述べたように、カプサイシンを摂取するとアドレナリンの分泌が促されます。アドレナリンが一度に大量に分泌されると血圧の急激な上昇、活性酸素の大量生産、そして痛覚のマヒといった症状が現れることがあります。

またアドレナリンの大量分泌は血糖値の上昇を招くために、ダイエットを妨げます。加えて辛み成分であるために喉や胃に強い刺激を与えることがあります。もちろんダイエット効果を早く見たいという気持ちは理解できます。だからといってカプサイシンを一度に大量に摂取することは危険なのです。

2.生姜オール

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ショウガオールには血液の凝固を抑制する働きがあります。そのため血液循環を促し、体が温まります。このような作用により新陳代謝が活発になり、太りにくい体を作ることができるのです。

ショウガオールを多く含む食べ物

生姜

ショウガオールを糖質オフで楽しめるメニュー

生姜は基本的に薬味として食べるものです。味つけを薄くしても生姜のおかげで美味しく食べられることも出来ますので、糖質制限中にも便利ですよね。

しかし、生の生姜には体を冷やす効果があります。生姜にはシンゲロールという成分が含まれており、この成分は体の中心から熱を手足に運ぶ作用を有しています。そのため冷えやすい手足には熱が伝わるよになるわけですが、体の中心部からは熱が放出されることになります。

そのため冷え性の改善ではなく、代謝を促すことを目的として生姜を食べる場合は温めた生姜を食べることがお勧めです。

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たとえばすりおろしたり刻んだりした生姜を鍋やみそ汁に入れたり、湯豆腐を食べるときに薬味として使用することができます。

注意点

カプサイシン同様、ショウガオールも辛み成分です。そのためたくさん食べてしまうと喉や胃腸に強い刺激が加わり、炎症を起こしてしまいます。代謝を促していち早くダイエット効果を体験したいという気持ちは理解できますが、一度にたくさんの量を食べることは危険です。

唐辛子や生姜は一年中入手できる食べ物ですし、価格もそれほど高くはありません。そのため代謝を促して無駄な脂肪を落とすためにはもってこいの食材です。先にも考慮したようにたくさん食べることは健康を害することにつながりますが、毎日生姜をメイン料理にしたり…という極端な食べ方をしなければ問題はないでしょう。

定期的に摂取できる栄養素で代謝アップ

冒頭でも述べたように基礎代謝をアップさせるためには体を温める必要があるわけですが、そのような作用のある栄養素を一度や二度摂取しただけでは体は一時的にしか温まりません。そのため定期的な摂取が必要となるわけです。

ここでは定期的に摂取することが比較的簡単な2つの栄養素について取り上げています。

1.硫化アリル

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硫化アリルという名前はあまり馴染みのないものかもしれませんが、この成分は玉葱などに含まれる血液サラサラ成分のことです。硫化アリルの作用は血栓やコレステロールの除去です。このような働きにより血行が促され、基礎代謝がアップします。また強い刺激臭があることでも有名であり、ニンニクなどの臭いは硫化アリルによるものです。

硫化アリルを多く含む食べ物

ニンニク、葱、韮、玉葱、エシャロット、らっきょうなど

硫化アリルを糖質オフで楽しめるメニュー

先にも触れましたが、硫化アリルには刺激臭があります。そのためこの成分を飛ばすことで上記で述べた食材を食べやすくすることができます。

たとえばニンニクは生で食べると強烈な臭いが口の中に残ってしまい、それを除去することは容易ではありません。しかし火を通したニンニクであれば臭いはそれほど強烈ではなくなります。

硫化アリルを含む食材は加熱することで臭いに関する問題が解決されるものの、このような調理法ではこの栄養素を効率よく摂取することはできません。そのためダイエット目的で硫化アリルを含む食材を摂取する場合、火を通すのであれば温める程度にとどめておくことが必要です。

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上記で述べた食材のほとんどは薬味として食べるものです。そのためすりおろしたニンニクや刻んだ葱を冷奴に乗せて食べたり、玉葱をスライスしてサラダの上に乗せたりと、生で食べるメニューはたくさん存在します。

また肉や魚を食べる際の薬味としても使われることが多いために、比較的容易に摂取することが可能です。また体を温めて基礎代謝アップに貢献する食材である唐辛子を使って自家製カレーを作る人がいますが、このようなカレーに炭水化物である小麦粉を加えず、尚且つご飯を少なめにすればダイエットカレーができあがります。

その際にらっきょうをカレーに添えるなら硫化アリルも同時に摂取することができ、代謝アップに役立ちます。

注意点

玉葱をカットしてると目が痛くなります。これは気化した硫化アリルが目を刺激しているからです。また生のニンニクを食べて胃痙攣を起こす人もおり、中には救急車で病院に搬送される人もいます。これらのことからもわかるように、硫化アリルの刺激は非常に強いものなのです。そのため一度にたくさんの量を摂取することは避けるべきです。
また先にも考慮したようにこの成分には強い臭いがあります。そのため一度口に入れるとなかなか除去できないことがあります。こうした点も思いに留めておかなければなりません。

2.ビタミンE

ビタミンEは「若返りの栄養素」などと呼ばれています。その理由は老化を促進しかねない活性酸素の生成を抑制する作用を有しているからです。

そしてこの活性酸素の抑制は、基礎代謝とも大きく関係しています。当然のことながら体の機能が老化によって衰えてくると基礎代謝も鈍ってきます。こうした状況を抗酸化作用によって予防してくれるのがビタミンEなのです。

またこの栄養素には硫化アリル同様、血栓の生成を防いで血液をサラサラにする効果があります。そのためビタミンEを摂取すれば血行促進作用によって体温が上昇し、基礎代謝もアップします。
 

ビタミンEを多く含む食べ物

せん茶、アーモンド、とうがらし、モロヘイヤ、大根の葉、ほうれん草、かぼちゃ、赤ピーマン、バジル、紫蘇、鮎、豚肉など

ビタミンEを糖質オフで楽しめるメニュー

上記で述べた食材を見てもわかるように、基本的にビタミンEを含む食材は多くの糖質を含んでいません。もちろんかぼちゃなど甘味の強い野菜には糖質が多く含まれているために、食べる際には注意が必要です。

それでもこの栄養素を含む食材には食卓に並ぶことが多い野菜もありますし、良質な脂質とタンパク質を含む鮎などもあり、基礎代謝をアップさせる食事は比較的容易に作ることができます。

またビタミンEはビタミンCと一緒に摂取すると吸収が良くなります。この点を意識すると基礎代謝を効率よくアップさせることができます。お勧めのメニューは鮎の塩焼きにレモンをかけて食べるものや、糖質を含むお菓子を間食時に食べる代わりにフルーツとアーモンド一緒に食べるといったものです。このようにしてビタミンCとビタミンEを同時に摂取するよう心がけることができます。

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また糖質制限を行いつつ基礎代謝アップを心がけている人は、ビタミンEと同時にタンパク質の摂取にも気を配るはずです。なぜなら糖質制限中はタンパク質不足に陥ることがあるからです。このような人にお勧めのメニューがほうれん草と卵の炒め物です。これに豚肉などを加えても美味しく食べることができます。豚肉にもビタミンEとタンパク質が豊富に含まれていますので、このメニューも基礎代謝をアップさせ、尚且つ糖質制限ダイエット中に必要な栄養素を摂取するのに適していると言えます。

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また仕事中に気分を落ち着かせるため温かい飲み物を飲むことが習慣となっているという人がいます。このような人はコーヒーなどではなく緑茶を飲むようにすれば、ビタミンEを摂取することができます。ちなみにビタミンEは熱に強いために、熱いお湯で入れた緑茶であっても問題ありません。

注意点

ビタミンEには硫化アリルのような刺激や臭いはありません。そのためこの栄養素を含むものを食べている途中で違和感を感じることはまずありません。

しかし過剰摂取することには一応知っておいたほうがよい危険があります。まずこの栄養素は鉄分の吸収を阻害する働きを有してます。そのため過剰摂取してしまうとその影響を受け、貧血になることがあります。

また上記でも触れたようにこの栄養素には血液をサラサラにして血栓を予防する効果があります。

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そしてビタミンEを過剰摂取してしまうとこの作用が高まり、血液の凝固が阻害されることがあります。そのため出血したときになかなか止血できないことがあるのです。加えてこの栄養素を過剰摂取すると骨が弱くなることも分かっているために、サプリメントなどを必要以上に摂取するなど、極端なことがないように注意しなければなりません。

代謝を高める栄養素を適切に摂取することが鍵

硫化アリル、そしてビタミンEは私たちが日ごろから口にすることの多い食材に含まれています。そのため食生活を大きく変化させなくても、これらの栄養素を比較的容易に摂取することができます。

もしかすると気をつけなければならないのは、これらの栄養素の過剰摂取かもしれません。ニンニクや玉葱などは刺激臭があるとはいえ、人気のある食材です。またビタミンEには臭いや刺激がないために、ついついたくさん摂取してしまうことがあります。

これまで考えてきたように偏った食生活は健康を害することがあります。そのためダイエット効果を期待するあまり、食生活が極端にならないよう気をつけるべきです。

この辺りのコントロールの為、例えば、代謝を高める漢方等を使ってみるのも一つの手です。実際に使ってみた感想をありのまま書いていますのでお時間あればチェックしてみてください。

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