代謝を意識したダイエットが注目を浴びてきましたね。代表的なものは筋トレ。辛い、難しいというイメージだけでなく、若い男性、女性共にポジティブな見方をする人が増えてきたように感じます。

基礎代謝とは体が生命を維持していくのに必要なエネルギーを作り出すことです。この働きが効率よく行われれば、体は余分な脂肪を溜め込むことはありません。

基礎代謝をアップさせるためには食生活を改善したり、運動を行って筋肉をつけることなどが勧められています。

しかし中にはそうしたことが苦手であるという人もおられることでしょう。そのような人には、基礎代謝をアップさせる漢方の摂取がお勧めです。

ではそうした効果を持つ漢方のうち、代表的なものをご紹介したいと思います。

代謝を上げる効果が見込める漢方

代謝を高める漢方

体を温めることによる基礎代謝のアップを狙った漢方

「防風通聖散」(ぼうふうつうしょうさん)

防風通聖散

※成分:防風、荊芥、麻黄、薄荷、連翹、生姜など18種類

防風通聖散は18種類の生薬から成り立っています。そしてそれらの中には基礎代謝をアップさせる効果を有するものが含まれています。

たとえば防風、荊芥、麻黄、薄荷、連翹、そして生姜などです。また山梔子や麻黄は脂肪の分解や燃焼を助けます。そのため太りにくい体を作るのに役立つのです。

この漢方は様々なメーカーから販売されています。そして多くのものは苦味を感じます。そのため粉末になっているものはぬるま湯などと一緒に摂取されるのが一般的です。

また食後に飲むと食べものの消化によって防風通聖散の吸収が妨げられてしまうことがあります。そのため食前に摂取したほうがより効果的です。

またこの漢方で基礎代謝がアップすると体内でエネルギーが効率よく作り出されるようになり、最初の内は汗をたくさんかくようになります。
この点を思いに留め、人前で汗をかくことに抵抗のある人は飲むタイミングを工夫することができます。

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血行促進による基礎代謝のアップを行う漢方

「桂枝茯苓丸」(けいしぶくりょうがん)

※成分:桂皮、茯苓、牡丹皮、桃仁、芍薬

防風通聖散の18種類には及ばないものの、経枝茯苓丸には桂皮、茯苓、牡丹皮、桃仁、そして芍薬という5種類の生薬が含まれています。
そのうちの4つ、桂皮、牡丹皮、桃仁、そして芍薬には血行を促進してエネルギーの生成を促す作用があります。

この作用が基礎代謝のアップに貢献するのです。経枝茯苓丸は主に冷え性や肩こりの改善のために摂取される漢方です。このようなことからもわかるように、経枝茯苓丸の血行促進効果は非常に高いのです。

この漢方も様々なメーカーから販売されていますが、多くの女性によって飲まれてることもあり、飲みやすい味のものが多々存在します。
そのため漢方が苦手な人は、飲みやすく加工されたものをチョイスできます。
そして飲むタイミングですが、やはりこの漢方も食前に飲むことが勧められています。

しかし効きすぎると発熱や発疹、そして発赤などの症状が出ることもあります。このような場合は直ちに使用を中止するべきです。

また食欲不振が生じた場合は肝機能に何らかの問題が生じた可能性もありますので、このような状況に直面した場合は医師の診断を受けるべきです。

水分代謝を高める漢方

「防已黄耆湯」(ぼういおうぎとう)

※成分:防已、黄耆、蒼朮、生姜、大棗、甘草

先に顧慮した防風通聖散、そして経枝茯苓丸は血行を促進してエネルギー生産を高めることで太りにくい体作りに貢献するというものでした。

しかし今回考える防已黄耆湯はこれらとは異なる作用により、身体を太りにくくします。

それは水分代謝を高めるというものです。体に余分な水分が溜まりやすい人がいますが、このような状態はむくみを生じさせて身体を太く見せてしまいます。それを改善してくれるのが防已黄耆湯というわけです。

ちなみに関節に水が溜まりやすいという人にも効果を発揮します。

含まれている生薬は防已、黄耆、蒼朮、生姜、大棗、そして甘草です。飲み方に関しては食前に摂取するのがお勧めです。むくみに悩まされる女性が多いことから、防已黄耆湯も女性に摂取されることが多い漢方です。

そのためメーカーによっては女性好みの飲みやすい味が付けられているものもあります。防已黄耆湯は苦味のある漢方であるために、このような味が得意ではないという人はそうしたものをお勧めします。

また他の漢方同様、発熱や発疹、そして発赤などが生じた場合はすぐに使用を中止するべきです。

肝臓の働きを助け、脂肪代謝をアップさせる漢方

「大柴胡湯」(だいさいことう)

※成分:紫胡、黄芩、半夏、枳実、大黄、芍薬、生姜、大棗

大柴胡湯に含まれている生薬は紫胡、黄芩、半夏、枳実、大黄、芍薬、生姜、そして大棗です。生姜のように血行促進効果を有する生薬が含まれているために、それによって基礎代謝が高まることも期待できますが、この漢方が体に及ぼす役割は他にもあります。

それは肝臓の働きを助けるというものです。紫胡にはストレス解消効果があり、芍薬や大棗には鎮痛作用があります。

また枳実、大黄、生姜、そして大棗には胃腸を強める働きがあります。これらが体内で力を発揮すると肝臓にかかる負担が軽くなり、脂質代謝が高まります。つまり脂肪が分解されやすくなり、肥満を解消できるのです。

この漢方はストレスによる肥満や、胃腸の働きがスムーズに行われないゆえに不要物や老廃物が上手く排出できず、太ってしまうという人にお勧めです。

また頭痛やめまいなどの解消にも効果があります。味は苦味が強いのですが、この漢方も様々なメーカーによって販売されているために、中には飲みやすい味がつけられているものもあります。
そのため苦いものが苦手であるという人は、飲みやすい味のものをチョイスすることができます。

最近では錠剤になった大柴胡湯がサプリメントとして販売されています。そのため苦いものが食べられないという人や、粉末の漢方が苦手であるという人は、サプリメントでの摂取がお勧めです。

血行促進による基礎代謝のアップ

「当帰芍薬散」(とうきしゃくやくさん)

※成分:当帰、川芎、芍薬、茯苓、白朮または蒼朮、沢瀉

当帰芍薬散に含まれている当帰、そして川芎は血行促進に効果のある生薬です。

また芍薬は頭痛や生理痛を和らげる効果があり、さらに茯苓と蒼朮、そして沢瀉にはむくみを改善する作用があります。そのため当帰芍薬散は女性に好まれる漢方として知られてます。味は若干の渋みを感じるのがこの漢方の特徴です。

渋みを舌に残さないために、水やぬるま湯でサッと飲むことがお勧めです。そして吸収を良くすることを考えると、やはり食前に飲むのがベストです。

代謝を上げる漢方のまとめ

漢方は自然界から取られた生薬でできているために、体にもたらされる副作用が少ないことで知られています。それでも問題が全く生じないというわけではありません。

そのため決められた摂取量をきちんと守ることは必須です。また体質ゆえに、ある種の漢方が合わないこともあります。

使用前には専門家に相談し、体に異常が報じた場合、使用を直ちにストップするべきです。こうした点を心掛け、安全な仕方で漢方による基礎代謝アップを試みるべきです。

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