糖質制限をすると、花粉症が治まる…なんて話を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?一見関係なく見えるこの2つの事象、どのような関係があるのでしょうか?

私自身も重度の花粉症。いろいろと調べてみました。

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「糖質」と言えば、肥満を引き起こすものという印象を抱く人は少なくありません。確かにこの成分の過剰摂取は肥満をもたらすために、ダイエットを行う際は糖質の摂取量に注意する必要があります。そもそも糖質は体内でエネルギーに変換される大切な成分です。

しかし過剰摂取すると体は糖質全てをエネルギーに変換することはせず、それを用いて脂肪を作り出します。そして脂肪はいざというときのエネルギー源として、しばらく体に留まることになります。このような脂肪は体の各部位に運ばれるために、最終的に身体が太ってしまうのです。

糖質を脂肪に変換するのは体内で分泌されるインシュリンというホルモンです。しかし摂取された糖質が一定量を超えなければインシュリンは脂肪を作り出すことはしません。このような状況では摂取した糖質が全てエネルギーとなり、消費されてしまうのです。こうした体の働きを考慮し、糖質の過剰摂取を避けて肥満を改善する方法が糖質制限ダイエットと呼ばれるものです。このダイエット法は食べ物の量を減らすことなく行えるために、多くの人から高い人気を得ています。

そして糖質制限ダイエットを行った人の中には、その後体調が優れるようになったと感じる人も大勢います。特にアレルギー体質が改善されたと感じる人が多く、今現在糖質制限がもたらす健康促進効果にも注目が集まっています。

医学的な根拠は見つけられなかったので、あくまでそういった声が多いという事しか言えませんが、確かにダイエットに成功し、身体が軽くなれば体調が優れるようになったと感じることができます。

また余分な脂肪を落とし、体をスリムにすることができれば心臓をはじめとする臓器にかかる負担も軽減できるために、体調に大きな影響が及ぶことは確かです。

そして実際のところ、糖質制限はアレルギー体質の改善に効果的である明確な理由が存在します。そのため糖質制限は花粉症の改善にも効果的であり、春の時期のスギ花粉によるくしゃみや鼻水、その他の辛い症状に悩まされている人にもお勧めできます。ではなぜ糖質制限が花粉症をはじめとするアレルギー体質の改善に役立つのか、その理由について見ていくことにしましょう。

肥満とコルチゾールと花粉症の関係

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先にも考慮したように、糖質を過剰に摂取した場合はインシュリンの働きにより、糖質が脂肪に変換されます。この流れをもう少し詳しく見ていきましょう。

まず摂取した糖質は血液中に取り込まれます。血液中の糖質の値は血糖値と呼ばれていますが、血糖値が上昇するとインシュリンが分泌され、余分な糖質で脂肪が作り出されます。先にも少し述べたように脂肪は体がエネルギー不足に陥ったときに分解され、エネルギーとして使用されます。そのため予備エネルギーを準備するという面でインシュリンの働きは非常に重要なのです。

しかし、インシュリンは血糖値が急激に上昇した場合、脂肪を作り過ぎてしまうことがあります。その結果、今度は血糖値が下がってしまうのです。このような状況に陥ると、副腎はアドレナリンやコルチゾールというホルモンを分泌します。これらは血糖値を正常に保つ働きを有しているために、下がり過ぎた血糖値を上昇させて正常値に戻します。

このようなことが頻繁に起こると副腎が疲れてしまい、いざというときに正常に働かなくなることがあります。そのような状況に陥るとアドレナリンやコルチゾールがスムーズに分泌できなくなってしまうのです。

実はコルチゾールは血糖値を正常に保つこと以外にも、重要な役割を担っています。それはアレルギー症状を抑えるというものです。そのためこのホルモンが正常に分泌されなければ、花粉症に対する抵抗力がなくなってしまうのです。

このような状況を避けるためには、血糖値の急激な上昇を防ぐことが必要です。副腎が忙しく働かなければならない状況を避けることができれば、必要なときにコルチゾールをスムーズに分泌できるのです。このような理由により、糖質制限は花粉症に効果があるのです。

糖質制限の血液への影響

これまで考慮してきたように、エネルギーとならなかった糖質はインシュリンによって脂肪に変換され、血液を通って体の各部位に運ばれます。このようなインシュリンの働きにより、血液中には中性脂肪が行き来することになります。

そして中性脂肪が血液中に残ってしまうと血液がドロドロになり、健康を害してしまうことになりかねません。しかし糖質制限を行い、血液中の糖質が脂肪に変換されなければ、このような事態を防ぐことができるのです。

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血液がサラサラになり、スムーズに流れることは、花粉症にも大きな影響を及ぼします。

まずドロドロになった血液は血行不良を招きます。
そして体が冷えるとアレルギー反応を起こしやすくなるために、花粉症の症状がひどくなってしまいます。しかし糖質制限によってこのような状態が改善されれば血行が良くなり、体の冷えが解消されるのです。

また、血液の流れがスムーズでないと、体内に取り込まれた不要物をスムーズに排出することができなくなります。このようなことも花粉症を悪化させる原因となります。そのため糖質制限の血行促進効果は、こうした点でも花粉症の改善に役立つのです。

糖質制限を始める時期は?

糖質制限による花粉症対策は、花粉症が始まってから行っても効果があります。しかしできることならば、花粉症の季節に入る前に行うのが理想的です。

花粉が飛び始める1、2か月前から糖質制限を行うなら、アレルギー症状を抑えるために大きな役割を果たす副腎を十分に休めることができます。その結果、副腎が花粉症の時期に忙しく働くことができるのです。そのため自分が何の花粉に対して反応してしまうのかを調べ、その花粉が飛び始める前に万全の体制を整えるようにすることができます。クリスマスや年末年始などの食事が乱れる前からスタートするとちょうど良いかもしれませんね。

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先にも触れたように、糖質制限を行うために食事の量を減らす必要はありません。ただ摂取する糖質の量を減らすだけです。そのため多くの人は糖質制限をそれほど苦に感じることはありません。

またこの食事制限は主にダイエットを目的として行われるものです。そのため身体が太っていない人は花粉症が始まる前に糖質制限を行い、症状が治まった時点でそれをストップすることもできます。その後再び花粉症の季節がやって来たら糖質制限を繰り返すという方法を取っていれば、花粉症の症状は和らぎます。

しかし身体が太っており、花粉症のために行った糖質制限に慣れてしまったという人は、そのまま続けることができます。糖質制限は空腹に悩まされることはないものの、食生活の改善が必要な健康法です。もちろん全ての人にとってこのような改善が容易であるとは限りません。そのため糖質制限された食生活に慣れるということは大きなアドバンテージであるために、必要な場合はこれを継続するべきです。

花粉症対策として糖質制限を行う際の注意点

上記でも取り上げたように、食べる量を減らす必要はなくても食生活を変化させるというのは決して容易なことではありません。特に甘いものや炭水化物が好みであるという人は、糖質制限を難しく感じることがあるかもしれません。

しかし血糖値が急激に上昇してしまうと副腎が忙しく働くことになり、花粉症の時期に思うような活躍ができなくなります。そのため一度始めた糖質制限は徹底して行うようにするべきです。

また何に糖質が含まれているのかをしっかりと理解することも重要です。当然のことながら甘いものにそれが含まれていることは容易に理解できます。そのため甘いものをたくさん食べることを控えるのは、決して難しいことではないでしょう。

しかしご飯やうどんといった炭水化物は分解されると糖質へと変化します。そのため炭水化物の食べ過ぎも控えるようにしなければなりません。また意外なことかもしれませんが、果物や野菜の中にもたくさんの糖質が含まれているものが存在します。そのためそれらに関する情報もきちんとチェックしておく必要があります。

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加えて外食に誘われた場合、糖質が多く含まれていないものを注文する必要があります。しかし外食の際に糖質が少ないものを選ぶことは容易ではありません。そのためできることならば外食の誘いは断るようにし、糖質制限に励むべきです。

また糖質制限を行うと、普段よりもたくさんのエネルギーを消費するようなケースにおいて、エネルギー不足に陥ることがあります。たとえば運動をするときはエネルギーをたくさん使うわけですが、糖質制限を行っているとエキストラエネルギーの蓄積ができません。そのため体はまずもともと存在する脂肪を用いてエネルギーを生成するようになります。

しかしこのようなことが続くと脂肪が燃焼して少なくなり、そのうち体は筋肉を用いてエネルギーを作り出します。このような状況に至ると筋肉が弱くなってしまいます。そのため糖質制限中は筋肉を鍛えるようにします。加えて筋肉を構成する栄養素であるタンパク質の摂取を心がけることも大切です。このようにすることで筋肉が弱くなるのを防ぐことができます。

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またもともと中性脂肪が少ない人が花粉症のために糖質制限を行うと、必要な量の脂肪が容易に失われてしまうことがあります。このような状況は逆に免疫力を低下させることがあるために、花粉症の症状を悪化させてしまうことがあるのです。そのためもともと体が細いにもかかわらず、糖質制限を行って身体がますます痩せていくという人は、この点を医師に相談することがお勧めです。

また血糖値は糖質の過剰摂取によって急激に上昇しますが、比較的多くの糖質を含んでいるのに血糖値が急激に上がらない食べ物もあります。たとえば蕎麦粉です。蕎麦粉には皮などが含まれているために、消化がゆっくりと行われます。そのため蕎麦に含まれている糖質もゆっくりと血液中に送り込まれることになり、血糖値の急激な上昇には至りません。蕎麦粉の割合が高い蕎麦は糖質制限時であっても食べることができます。

関連:蕎麦(そば)は糖質だけでなく特質を把握することが大切!

また食事の際に糖質が少なく、食物繊維をたくさん含んでいる野菜を先に食べることで、食事によって摂取する糖質の吸収が遅くなります。その結果血糖値が緩やかに上昇することになりますので、このような工夫にも効果があります。こうしたことを理解していれば、血糖値の上昇を招くことなく糖質を摂取することができます。

関連:野菜の糖質量

糖質制限が花粉症対策に良いその他の理由

花粉症は花粉が鼻や目に入り込むことで生じます。これは花粉を体が異物と感じ、排除しようとするときに生じる反応です。そのため花粉症の被害を受けないようにするための一番の方法は、自分の体が反応してしまう花粉に一切触れないことです。

しかし当然のことながらそのようなことは不可能です。そこで行えるべきことは、花粉症の原因が体に入り込んだとき、それに抵抗できる力を身につけることです。この点でアレルギーに対抗するホルモンを作り出す副腎を健康な状態とし、尚且つ異物排除を行う血液の流れをスムーズにさせる糖質制限が効果的というわけです。

基本的に免疫力が高まれば花粉症の症状は和らぐわけですが、この点で糖質制限中に行えることがいくつか存在します。
まずは適度な運動です。上記でも述べたように、糖質制限中は筋肉が弱くなることがあります。筋肉は体を支える大切なものであるために、衰えると体全体に影響が及びます。そのため適度な運動を行い、筋肉を鍛える必要があります。

また体内に取り込まれたアレルギー物質は腸内環境が整っていればさらにスムーズに排出されるようになります。運動には腸を活発化させる働きがあるために、この点でも必要なことといえます。

またストレスは免疫力の低下を招きます。そのためなるべくリラックスできる環境を作るようにします。仕事が終わった後に趣味のための時間を作ったり、静かな場所でゆっくりと音楽を聴くこともできます。また十分な睡眠を取ることもストレス解消に役立つために、夜更かしをすることがないように注意するべきです。こうしたことを心がけていれば、糖質制限がもたらす効果をさらに高めることができます。

まずは試してみることがお勧め

糖質制限による花粉症対策は、お金をかけずに行うことができます。そのため気軽に行えるものです。これまで花粉症に長い間悩まされてきたという人は、この方法を試してみることができます。糖質制限には花粉症だけではなく、健康促進やダイエットなど様々な効果を発揮します。

そのためこの健康法を試した結果、体調そのものが良くなったと感じる人もいます。こうしたことを考えると、糖質制限での花粉症対策は決して無駄にはならないことでしょう。