糖質制限のみならず、ダイエットをしていると陥ることの多い「停滞期」。
ダイエットを始めてからしばらくは、順調に体重が落ちていたのに、しばらく続けていると、ある時期から体重が減らなくなってしまうことがあると言われています。停滞期はどうして発生するのでしょうか?また、どうやって乗り越えればいいのでしょうか。
糖質制限の停滞期、ホメオスタシスとは?
停滞期には、「ホメオスタシス」という機能が大きく関わっていると言われています。ホメオスタシスは、身体に備わっている危機管理システムのようなものだと言われています。体温や血糖値を調整し、一定に保つことができるのは、このホメオスタシスのおかげとされています。
ダイエットをしてある程度体重が落ちると、ホメオスタシスの働きによって、体重がそれ以上減らないように、身体が調整されると言われています。そのために、栄養の吸収率が上がったり、消費するエネルギーが減ったりしてしまい、痩せにくくなってしまうと考えられています。
ダイエット中の人にとっては、迷惑なシステムだと感じられるでしょうが、本来は生命を維持するために重要な働きだと言われています。このような機能があるおかげで、たとえば遭難など、何らかの事情によって満足に食事ができない期間が続いても、ある程度生き永らえることができるのです。
なお、短期間に一気に体重を落とそうとせず、ゆっくり減量をすることで、ホメオスタシスのこのような働きを最小限に抑えることができると言われています。
生きるための身体の仕組みが原因だとすると、ダイエット中に停滞期に陥ってしまうのは、ある程度しかたがないことだと言えるかもしれません。
停滞期の克服方法
いざ停滞期に入ってしまったら、どのように克服すればいいのでしょうか?
まずは、体重が落ちなくなったからといって、焦ったり、落ち込んだりしないことが大切だと言われています。体重が減らなくなったからといって、食事制限をより厳しくしたり、ハードなトレーニングをしたりすると、身体がますますエネルギー消費を減らしたり、栄養の吸収率を高めたりしてしまうことが考えられます。厳しい制限をしたことが、かえってリバウンドの原因になってしまうこともあると言われています。
また、体重が落ちないからと、ダイエットをこの時期にやめてしまうのもよくありません。身体が「省エネモード」に入っている停滞期にダイエットをやめてしまうこともまた、リバウンドにつながりやすいと言われているのです。
このようなときは、「停滞期はどんなダイエットにもあるものだ」とゆったり構えて、それまでと同じ食事制限や運動などを続けるのがいいと言われています。
食事内容や運動量、体重の増減などについて、こまめに記録を残しておくのも、停滞期を克服するためにいいと言われています。たまたま外食が続いてしまったり、体調を崩してしまったりといったことも、体重の増減に関わってくると言われます。記録を残しておくことで、自分の生活を客観的に振り返ることができるでしょう。もしかすると記録の中から、体重が減らない原因を発見することができるかもしれません。
加えて、体重の変化をグラフなどの目に見える形で残すことは、モチベーションの維持にもつながると言われています。
チートデイを作ることも1つの解決方法
一日だけ「あえてたくさん食べる日」を作ることも、停滞期脱出の効果があると言われているようです。そんなことをして大丈夫なのか?と思われるかもしれませんが、これは決して、ダイエット中のストレスを解消するためだけに行うのではありません。
エネルギーをあえてたくさん摂る日を設けることで、身体に「ちゃんとエネルギーを摂取している」と認識させ、停滞期を脱することができると考えられているのです。このような日を「チートデイ」と呼ぶこともあるようです。チートデイには、「ちょっと摂取量を増やす」のではなく、「思い切ってたくさん食べる」ことで、効果が得られると言われています。
直後は多少体重が戻ってしまうかもしれませんが、チートデイを設けることで停滞期を抜け出すことができれば、かえって効率のよいダイエットができると考えられます。またメンタル的にも、このような日があることでメリハリが出ていいのではないか、といった意見があるようです。
ただ、安易にチートデイを設けるのは当然ながらいいことは言えないでしょう。無計画に行うと、ただのドカ食いになってしまいます。真面目に食事制限などを続けているにも関わらず、長期的に停滞期が続いていると感じたら、思い切って一日、たくさんエネルギーを摂る日を作ってみてもいいかもしれません。もちろん、何でも食べてよい!というわけではありませんので、甘いものだけ大量に食べる、主食だけを大量に食べる、といったことはNGですよ!
いかがでしたか?糖質制限だけに関わらず、ダイエットに停滞期はつきものだと言われています。停滞期に焦ってよりストイックな制限をしたり、結果が出ないからとダイエットをやめてしまうと、結局は減量に失敗することにつながってしまうと言われています。
「こんな時期もあるよね」と心に余裕を持つのが、停滞期を乗り切るために重要なことのようです。
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