肥満の大敵、それは糖質です。とりわけ普段の食事の量がそれほど多くないにもかかわらず太ってしまうという人は、糖質の過剰摂取がその原因である可能性が高いと言えます。体内に取り込まれた糖質は胃腸から吸収され、エネルギーに変換されます。
しかし必要以上に糖質を摂取するとそれがインシュリンの働きによって脂肪に変化し、血液を巡って分散されます。これが肥満が生じるメカニズムです。
多くの人は代謝を高めたり運動することによってエネルギー消費を試みます。しかしこのようなダイエットを試みても長続きしないという人がいるのも事実です。そこでお勧めなのが糖質の吸収を抑える成分を摂取することです。
今回は日本人に馴染みのある、お茶を飲むという習慣に注目して糖質の抑制について考えてみましょう。
糖質の吸収を抑えるお茶
多くの人は喉が渇いていなくてもゆっくりしている時間や食事中にお茶を飲む習慣を有しています。
そのためお茶に糖質の吸収を抑える成分が含まれているなら、余分な糖質が脂肪に変化するのを防ぐことができます。実のところ、そのようなお茶は存在します。今回はそのうちの3つ、ギムネマ茶とプーアール茶、そして菊芋茶について見ていきたいと思います。
ギムネマ茶
少し変わった名前のギムネマ茶ですが、これはインドでよく飲まれているこの国の代表的なお茶です。ではこのギムネマ茶の糖質の吸収抑制効果や、飲む際の注意点などに付いて見ていきましょう。
ギムネマ茶の糖質抑制効果
ギムネマ茶にはギムネマ酸という成分が含まれています。この成分には摂取した糖質が小腸で吸収されるのを阻害する働きがあるのです。
そのためついつい甘いものや炭水化物を食べ過ぎてしまったという場合でも、このお茶を飲むことで摂取した糖質のいくらかが吸収されずに体外に排出されるのです。
ギムネマ茶を飲むタイミング
当然のことながら摂取した糖質がすでに体に吸収されてからギムネマ茶を飲んでもダイエット効果は見られません。
このお茶を飲むタイミングは食後30分以内とされています。この間隔で飲むことができれば小腸による糖質の吸収に影響を及ぼすことができるからです。
ギムネマ茶の注意点
まず最初に思いに留めておかなければならない点は、ギムネマ茶には鉄分の吸収を阻害する働きがあるということです。そのため貧血気味の人や妊婦さんなどは注意が必要です。
またものを食べる前にギムネマ茶を飲むことはお勧めできません。なぜならこのお茶を飲んだ後は舌が甘味を感じなくなってしまうからです。
もちろんこのような効果は一時的なものであるために、時間が経てば味覚は元に戻ります。しかしせっかくものを食べるのであれば、それを美味しくいただきたいと思うのは当然のことです。
このような理由により、このお茶は食前や食事中ではなく食後30分以内に飲むことがお勧めなのです。
しかしこの作用をあえて利用し、ダイエットを効果的に行う人もいます。ギムネマ茶を飲んだ後に甘いものを食べてもその感覚だけが舌に残り、美味しいと感じることはありません。そのため大好きなスイーツを断つためにギムネマ茶を飲んでからそれを食べ、苦手意識を植え付けるという人もいます。
プーアール茶
プーアール茶は日本人に馴染みのあるお茶です。これは中国茶の一種ですが、スーパーマーケットなどでも見かけるほど身近なものとなりました。このお茶の糖質に対する働きかけは以下の通りです。
プーアール茶の糖質抑制効果
プーアール茶には、重合型カテキンが多く含まれていおり、これらが糖質の吸収を抑えてくれます。
まず緑茶などに多く含まれているカテキンですが、これはポリフェノールの一種です。
そしてカテキンには糖を分解する酵素の動きを鈍らせる作用があるために、血糖値の急激な上昇を防いで肥満を防止してくれるのです。プーアール茶は大きく分けると2種類に分類されます。1つは熟茶で、もう1つは生茶です。
ちなみに日本で販売されているものの多くは熟茶であり、これは緑茶をコウジカビで発酵さたものです。
そして熟茶が発行する過程で出来上がるのが重合型カテキンで、これはカテキンの効果よりもさらに強い糖質の吸収抑制力を有しています。
また重合型カテキンは強い抗酸化作用を有しているために、アンチエイジングにも貢献してくれます。加えてプーアール茶にはリパーゼという成分も多く含まれており、これには脂肪分解効果があります。そのためプーアール茶は美容促進、そしてダイエットに適した飲み物なのです。
プーアール茶を飲むタイミング
プーアール茶は食事中に飲むことが勧められています。このタイミング飲むことで糖質抑制効果と脂肪分解効果が効率よく作用するからです。当然のことながら間食するときなどにもプーアール茶を一緒に飲むことで、糖質の吸収が抑えられます。
プーアール茶の注意点
ダイエット効果を期待するまり、プーアール茶を飲み過ぎてしまうことがあってはなりません。まずこのお茶にはカフェインが多く含まれています。
そのため飲み過ぎてしまうと眠れなくなったり、ホルモンバランスを崩してしまうことがあります。また利尿作用のあるお茶でもありますので、トイレに行く回数が増えてしまいます。加えて空腹時にたくさんのプーアール茶を飲んでしまうと胃腸に大きな刺激が加わり、違和感や胃痛が生じることもあります。
菊芋茶
あまり聞き慣れない名前かもしれませんが、このお茶は菊芋というキク科の植物から作られたお茶です。
菊芋は生姜のような根をつけます。この根を使って作るのが菊芋茶です。ではこのお茶の糖質抑制効果や飲み方について見ていきましょう。
菊芋茶の糖質抑制効果
まずこのお茶に含まれている注目すべき成分は、イヌリンです。イヌリンは単糖が多数結合した多糖類の一種です。
この成分は糖類ではあるものの人間の体の中には分解酵素がないために、摂取しても体外に排出されてしまいます。それどころかイヌリンは腸で水分を吸収するとゲル状になり、一緒に摂取した糖質の吸収を抑制するのです。
菊芋茶を飲むタイミング
やはりこのお茶も食事中に飲むのがベストです。しかし食前、食後にも飲むことができます。
それでも糖質の分解、吸収が始まってからでは手遅れですので、食後に飲む場合はなるべく早く飲むことがお勧めです。
菊芋茶の注意点
先にも述べたように、イヌリンは多糖類です。
しかし体内に分解酵素がなく、そのため摂取したイヌリンのほとんどは体外にそのまま排出されます。このような働きは食物繊維とほぼ同じです。
そのため摂取しすぎると胃腸の働きに乱れが生じたり、栄養の吸収率が低くなることがあります。菊芋茶も上記で考慮したギムネマ茶、そしてプーアール茶同様、飲み過ぎには注意しなければなりません。
ちょっとした工夫で糖の吸収を抑える事が可能
これまでギムネマ酸や重合型カテキン、それにイヌリンといった成分が糖質の吸収を抑える働きを有していることを考えることができました。
そしてこのような成分をお茶を飲むことで摂取できるというのは、ダイエットを行っている人にとってみれば大きなメリットをもたらすはずです。
冒頭でも述べたようにお茶は喉が渇いたときにのみ飲むものではなく、気持ちを落ち着かせたり食事と一緒に飲まれるものです。
そのため普段から飲んでいるお茶をギムネマ茶とプーアール茶、そして菊芋茶に代えるだけで糖質の吸収が抑えられ、肥満の予防や解消が可能となるのです。
もしかするとプーアール茶に関しては近所のスーパーマーケットなどで購入できるものの、他の2つに関しては見かけたことがないという人もおられるかもしれません。
しかし最近ではネットを通してそれらのお茶を購入することができますので、ギムネマ茶と菊芋茶を試してみたいとう人はインターネットショップ等をチェックしてみるのも良いでしょう。
これまで様々な仕方でダイエットを試みてきたものの長続きしなかったという人は、これらのお茶のによる糖質の吸収を抑える効果に希望を託すというのもお手軽にトライできる事の一つですね。
糖質の分解を緩やかにするお茶
肥満が引き起こされる主な原因は糖質の過剰摂取、脂質の過剰摂取、そして大食い、つまりカロリーの過剰摂取です。身体が太ることを気にする人の多くは食べる量に注目しがちです。
しかし脂肪が蓄積される体の仕組みについて理解するなら、どれだけ食べるかといった点だけではなく何を食べるかが肥満と大きく関わることが理解できるはずです。
たとえば糖質は体に吸収されるとエネルギーに変換されます。しかし必要以上の糖質を摂取するとエネルギーに変換されなかった糖質が一気に血液中に取り込まれるのです。
このとき血液中の糖質濃度、つまり血糖値が急激に上昇します。このような状況が生じると体はインシュリンというホルモンを分泌させます。
そしてインシュリンには血液中の糖質を脂肪に代える働きがあるために、最終的に肥満が生じることになるのです。
しかし興味深いことに、血糖値が急激に上昇しなければインシュリンは分泌されません。
そのため糖質を摂取してもそれらがゆっくりと吸収されれば、血糖値の急激な上昇は起こらないのです。このような理由により、緑茶、グァバ葉、桑の葉茶、あおばな茶、そしてサラシア茶を飲むことは肥満の解消や予防に役立ちます。
なぜならこれらのお茶には糖質の分解を抑える効果があり、血糖値の急激な上昇を防いでくれるからです。ではこれらのお茶のダイエット効果について見ていくことにしましょう。
緑茶
緑茶は日本人にとって最もなじみ深いお茶と言えるかもしれません。一般的に飲まれている緑茶はチャノキの葉から作られたものです。緑茶の糖質に対する作用は以下の通りです。
緑茶の糖質抑制効果
緑茶に含まれている注目すべき成分はカテキンです。カテキンにはデンプンをブドウ糖に変える働きを阻害する効果があります。
デンプンはアミラーゼという酵素によって分解されますが、カテキンにはこの酵素の作用を鈍らせる作用があるのです。糖質は甘いもののみに含まれているわけではありません。私たちが普段からよく口にする炭水化物も分解されると糖質となり、肥満をもたらすことがあります。
そのため炭水化物を食べるときに糖質の分解を抑制し、血糖値の急激な上昇を防いでくれるのが緑茶に含まれるカテキンというわけです。
緑茶の注意点
緑茶にはカフェインが含まれています。そのため飲みすぎると眠れなくなったり、ホルモンバランスを乱すなどの体調不良が生じることがあります。しかし水出した緑茶にはカフェインがそれほど抽出されません。そのためカフェインが気になる人には水出し緑茶がお勧めです。
グァバ葉
グァバとは熱帯から亜熱帯にかけて広く栽培されている果物で、東南アジアなどでよく食べられています。この果物の葉から作られたグァバ茶です。
グァバ葉の糖質抑制効果
グァバ茶には、ポリフェノールが多く含まれています。この成分もカテキン同様、消化酵素であるアミラーゼの働きを鈍らせる効果があります。
そのため摂取した糖質の分解が遅れ、血糖値の急激な上昇を防ぐことができるのです。
その他にもフラボノイドの一種であるケルセチンという成分がグァバ茶には含まれており、これには脂肪を体外に排出する効果があります。そのためこのお茶はダイエットに適したものであると言えます。
またこのお茶にはタンニンも含まれています。タンニンには抗酸化作用があるために、アンチエイジングにも役立つお茶です。
グァバ葉の注意点
グァバ茶はカフェインを含まないお茶の一つで、比較的安心して飲むことができます。
しかし上記でも述べたように、このお茶にはタンニンが含まれています。タンニンを過剰摂取すると鉄分やカルシウムなどの成分が吸収されにくくなってしまいます。そのため飲みすぎることがないようにしなければなりません。
桑の葉茶
日本でもおなじみの植物である桑の葉から作り出したお茶が桑の葉茶です。このお茶にはあまり聞きなれない成分が含まれていますが、この成分が糖質の分解に大きくかかわり、肥満を解消してくれます。
桑の葉茶の糖質抑制効果
体の中にはα-グルコシターゼという酵素が存在するわけですが、この酵素は摂取した糖質と結びつき、体内に吸収させる働きがあります。
そして桑の葉茶に含まれる成分である1-デオキシノジリマイシンはα-グルコシターゼと結びつき、その働きを阻害する作用を有しています。その結果血糖値が急激に上昇することはなく、肥満予防に役立つのです。
桑の葉茶の注意点
上記で考えた緑茶、グァバ茶は糖質の分解、吸収が始まる前に飲むことでダイエット効果を見ることができます。
そのため食事中や前後15分から30分の間に飲むことが進められています。しかし桑の葉茶の場合、食前から飲み始めて食事の前半で全てを飲み終えるようにすることで高い効果がみられるようになります。そのため飲むタイミングには注意が必要です。
また摂取した糖質が小腸でブドウ糖に分解されない場合、それらはが腸内に炭酸ガスを溜めることがあります。そのためお腹に張りを感じることがあります。このような状況で人前に出ることを好まないのであれば、桑の葉茶を飲んだ後はしばらく外出を控える必要があります。
あおばな茶
あおばなはツユクサの栽培変種で、オオボウシバナとも呼ばれています。このあおばなを原料として作ったお茶があおばな茶です。
あおばな茶の糖質抑制効果
あおばなに含まれている糖質の分解にかかわる成分はデオキシノジリマイシンとジヒドロキシメチルジヒドロキシビロジンです。
桑の葉茶の項目でも述べたように、これらの成分は糖質を分解する酵素であるα-グルコシターゼの働きを阻害します。その結果、血糖値の急激な上昇が抑えられて肥満が解消されるのです。このお茶も食前に飲むことが勧められています。
あおばな茶の注意点
桑の葉茶同様、おあばな茶を飲むと腸内に炭酸ガスが溜まることがあります。そのため飲んだ後に腹部に不快感を感じることがあります。
サラシア茶
サラシアはあまり聞きなれないものかもしれません。これはインドやスリランカなどで古くから薬として利用されているツル科の植物です。このサラシアから抽出されたお茶がサラシア茶です。
サラシア茶の糖質抑制効果
最近では糖質の分解を抑制する効果があるとして、サラシア茶はここ日本でも注目されるようになりました。そしてこのお茶に含まれている注目成分はサラシノールとコタラノールです。
これらにも、デオキシノジリマイシンとジヒドロキシメチルジヒドロキシビロジン同様、糖質を分解する酵素であるα-グルコシダーゼの働きを阻害する作用があります。
そのため血糖値が急激な上昇を見せることはなく、インシュリンが余分な脂肪を作り出すのを防いでくれるのです。
サラシア茶の注意点
このサラシア茶も食前に飲むのが効果的であると言われています。そのため飲むタイミングを心得ておくべきです。
また桑の葉茶やあおばな茶同様、サラシア茶も飲みすぎると腸内にガスを溜めたり、胃腸の調子を崩すといった症状が現れることがあります。そのため飲む量には注意が必要です。
糖質の分解の抑制効果のメリット、デメリットを理解しておく
これまで考えてきたように、お茶の成分には糖質の分解を抑制する効果を有するものがあります。
そのようなものを飲むことで血糖値の急激な上昇を防ぎ、肥満を解消することができるのです。
ただし、摂取した糖質の分解が阻害されるということは、いくらかの糖質はそのまま体外に排出されることを意味しています。このような状況が一番影響を与える器官は胃腸です。
そのため胃腸が弱いという人は、上記で考慮したお茶の摂取に関して細心の注意を払う必要があります。
しかしどのような成分が自分にマッチするかは試してみないとわからないこともありますので、まずはいくつかのお茶を飲んで自分に合ったものを探すことがお勧めです。
糖が吸収されるのをゆっくりにするお茶
糖質が肥満を引き起こす原因は、インシュリンというホルモンの働きによります。一度にたくさんの糖質を摂取してしまうとそのいくらかが血液に入り込み、血糖値の急激な上昇を招きます。
このような状況に陥ると体はインシュリンを分泌するわけですが、インシュリンは血糖値を下げるために血液中の糖質を脂肪に変換し、それを体の隅々に運んでしまうのです。これが肥満が生じる流れです。
このようなメカニズムに注目し、血糖値の急激な上昇を防ぐダイエット法が注目されています。それはスローダイエットと呼ばれるものです。
血糖値の急激な上昇は摂取された糖質が体内で素早く消化、そして吸収されることが関係しています。
このような状況が生じると血糖値は一気に上昇し、その結果インシュリンが分泌されて脂肪が作り出されてしまうのです。そのためあえて消化がゆっくりと行われるように食事を工夫し、血糖値の急激な上昇を防ぐというのがスローダイエットというわけです。
スローダイエットの方法は大きく分けると2つです。1つは消化がゆっくりなものを食べることです。
多くの人に好まれているファストフード、食物繊維が少ない食品、白米、そしてパンなどは消化吸収が速く、そのため血糖値を急激に上昇させます。
このような理由によりダイエット中は先に述べたようなものを避けるようにし、消化吸収がゆっくりな玄米や五穀米、そして食物繊維を含む食品などを意識して食べることがで必要です。
2つ目のスローダイエット法は消化吸収を遅らせるものを食べることです。たとえば食物繊維をたくさん含む野菜を食べてから食事を取るようにするだけでも、消化吸収を遅らせることができます。
また食べ物や飲み物の中には糖質の吸収を遅らせる成分を含んでいるものがあります。
そのようなものを摂取することも糖質による肥満を解消するのに効果的です。今回はそうした成分を含んでいる2つのお茶、たんぽぽ茶とごぼう茶に注目してみたいと思います。ではこれらのお茶がどのようなものであるのかを見ていくことにしましょう。
たんぽぽ茶
たんぽぽ茶とはたんぽぽの茎、そして根を原料として作ったお茶です。たんぽぽの根を使って作ったたんぽぽコーヒーというものも人気がありますが、たんぽぽ茶には茎の成分も含まれているといったメリットが存在します。
たんぽぽ茶の糖質抑制効果
たんぽぽ茶に含まれている注目すべき成分は、イヌリンです。イヌリンは多糖類ではあるものの、体の中に分解酵素が存在しないために吸収されることはありません。
そして胃の中で水分を含むと膨張し、ゲル状となります。その後イヌリンはこの状態で腸管に移動し、腸の粘膜を包みます。イヌリンによって壁を作られてしまった腸は体内に取り入れられた糖質を思うように吸収できなくなります。
その結果、血糖値の急激な上昇が引き起こされることはなくなります。
またイヌリンの作用によって糖質の多くは排出されることになるために、余分な脂肪が作られる可能性は非常に低くなります。加えてイヌリンの働きによって膵臓はインシュリンを分泌させる必要がなくなるために、この成分は膵臓の疲労を軽減させることにも役立つのです。
たんぽぽ茶の注意点
たんぽぽ茶を食事中に飲むなら、糖質の吸収を遅らせることができます。もちろん食前、もしくは食後に飲むこともできますが、糖質の分解吸収が始まってからでは手遅れです。
そのため食後に飲む場合はなるべく早めに飲むようにするべきです。
またイヌリンは多糖類ではあるものの、この成分自体は分解されることがないために体外に排出されることになります。
つまり作用としては食物繊維とほぼ同じであると考えることができます。
そのため飲みすぎてしまうと胃腸の調子が乱れてしまったり、栄養の吸収が上手くいかなくなってしまうことがあります。ダイエット効果を早く見たいという気持ちは理解できますが、飲みすぎてしまうことがないように注意するべきです。
またたんぽぽ茶にはカリウムが含まれています。この成分には利尿作用があるために、むくみの改善に役立ちます。しかし飲みすぎるとトイレに行く回数が増えてしまいます。このような点を考慮しても、飲みすぎには要注意です。
ごぼう茶
名前が示す通り、ごぼう茶とはごぼうを原料としたお茶です。作り方は簡単で、ごぼうを天日干しにしたものを炒って乾燥させ、それにお湯を注いでごぼうのエキスを抽出したものです。このお茶の糖質に対する働きかけは以下の通りです。
ごぼう茶の糖質抑制効果
ごぼう茶に含まれている成分で糖質の吸収スピードを緩やかにする効果があるのはイヌリンです。この成分に関してはたんぽぽ茶の項目で説明したとおりです。
そしてもう1つ、ダイエット効果があるとして注目を集めている成分がごぼう茶には含まれています。それはアクチゲニンです。アクチゲニンはグルコースを筋肉の中に取り込む働きを助ける成分です。そしてグルコースは糖でできている成分であるために、アクチゲニンの働きによって血糖値が下がります。
当然のことながら血糖値が下がればインシュリンは脂肪を作り出すことはできません。このような流れで肥満が予防できるのです。
ごぼう茶の注意点
ごぼうは食物繊維が多い食べ物として知られています。しかしごぼうのエキスだけを飲むごぼう茶であるのなら、食物繊維は摂取されないと考える人もおられることでしょう。実のところ、ごぼうには不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の2種類が含まれています。そしてごぼう茶には水溶性食物繊維が含まれているのです。ごぼう茶は冷めてくるととろみを帯びてきます。これは熱によって溶かされた水溶性食物繊維が徐々に固まってくるからです。
食物繊維は腸内清掃に役立つ成分です。しかし過剰摂取してしまうと逆に胃腸の調子が乱れてしまうことがあります。そのためごぼう茶をたくさん飲みすぎると腹痛を感じたり、腹部に違和感が生じることがあります。
糖の吸収をゆっくりにしながら、ダイエットに適した成分も
これまで考えてきたようにたんぽぽ茶、そしてごぼう茶には糖質の吸収を緩やかにするイヌリンという成分が含まれています。
そのためインシュリンが脂肪を作り出すのを防ぎ、肥満を解消することができるのです。
しかしこれらのお茶にはイヌリンのみならず、美しく痩せるために必要な成分がたくさん含まれています。
たとえばたんぽぽ茶にはダイエット中に不足しがちな鉄分が豊富に含まれています。
また皮膚の一番外側に存在する上皮を形成するのに役立つビタミンA、肌の調子を整えるビタミンB2、そしてコラーゲンの生成やシミ・そばかすを予防するビタミンCが含まれています。
ダイエット中は何かと美容が損なわれがちですが、たんぽぽ茶を飲むことでこうした栄養素を摂取することができ、美しく痩せることができるのです。
またごぼう茶には肌トラブルの改善に役立つタンニン、代謝を高めてエネルギー消費量をアップしてくれるビタミンB群やビタミンE、そしてタンパク質の分解を助けてくれるサポニンなどが含まれています。
このようにごぼう茶にも血糖値の上昇を防ぐことで余分な脂肪が蓄積されるのを防ぎ、尚且つ美しい体を保つために必要な成分が含まれているのです。
ダイエットや美容促進に欠かすことができない栄養素を食事から摂取するには、たくさんの種類の食材を食べる必要があります。
しかしそれらの栄養素をお茶から摂取できれば、小食の人であってもダイエットを成功させることができるのです。このようなことを考えるとたんぽぽ茶やごぼう茶を飲んでダイエットを促すことが多くのメリットをもたらすことが理解できます。
また、糖質制限も含めて食事制限でダイエットを行う際は、糖質カットのやり過ぎ、カロリーカットのやり過ぎで代謝が低下し脂肪がなかなか落ちないという事が多いです。
体重がなかなか落ちないという方は、代謝を高める漢方などを併用する事をオススメしています。
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