ストレスがたまったときは甘いもので解消…というのはよく聞く話ですよね。
女性のストレス解消方法を見ると、1位は好きな食べ物を食べる。外食をする。2位は甘いものを食べる…ということで、多くの方が食べることに頼っているようです。
特にダイエット中はストレスがたまりやすく、発散して食べてリバンドしてしまった…なんて話もありますよね。
女性:ストレス解消法は?
1位 好きなものを食べる・外食する 38.9%
2位 デザート・菓子など甘いものを食べる 32.1%n=1448人
アサヒホールディングス ハピ研調べ あなたのストレス解消法は?
スイーツ、甘いもの=ストレス解消
…しかし、実はストレスを解消しているつもりが、意外にも次なるストレスを生む原因になってしまっている…という可能性もあるのです。その理由を見てみましょう。
ストレス解消で甘いものはNG?糖質制限とストレスの話
体は体内で作られるエネルギーによって活動する力を得ます。そしてこのエネルギーを作るために必要なのが糖質です。
また糖質は脳の働きにも大きく関わっており、この成分が足りなくなると疲れやだるさを感じるようになります。しかし糖質を過剰摂取することは非常に危険です。分解されてエネルギーとならなかった糖質は脂肪へと変化します。そのため肥満の原因となりかねないのです。
また様々な病気を引き起こすこともあるために、注意が必要です。
しかし先にも述べたように糖質は体にエネルギーを与え、疲労やだるだを解消してくれます。そのため糖質を含むものを食べることで心地よさを感じる人は大勢います。
しかしダイエットのために糖質を制限するとその心地よさを感じる機会が少なくなり、ストレスを感じてしまうことがあるかもしれません。実際、糖質の摂取とストレス解消には大きな関わりがあります。
では最初にそのシステムについて見てみることにしましょう。
糖質がストレス解消になる理由
糖質は体に活力を与えてくれる成分です。そのためストレス解消を後押しする成分であるといえます。
しかし糖質とストレス解消の関係はそれだけではありません。糖質を摂取するとコルチゾールというホルモンの生成が抑制されます。コルチゾールはストレスホルモンの一種です。そのため糖質によって作り出されるエネルギーが体や脳に与える影響だけでなく、ストレスの根本に働きかけ、それを軽くする効果があるのです。
このような効果はアスパルテームなどの人工甘味料には見られません。そのため天然糖質を摂取することはストレス解消のために非常に重要なのです。それで適度な量のスイーツや甘い飲み物を摂取するように心がければストレスを軽減させ、尚且つ体に悪影響が及ぶのを避けることができます。
しかしこれまで糖質の過剰摂取が習慣となっていたものの、ダイエットのために糖質制限を行うという人は、糖質の摂取量が減ることによるストレスを抱えることがあります。しかしこのようなストレスは体が慣れてくれば次第に感じなくなります。そのため糖質制限ダイエットを行っている人は初めのうちは辛い思いをするかもしれませんが、体が慣れるにしたがってストレスは軽減されていきます。
しかしこのような状況に対して非常に強いストレスを抱える人がいます。このような人は砂糖依存症と呼ばれ、糖質を常に過剰に摂取しなければ落ち着くことができません。
ではこの砂糖依存症が起こる仕組みについて見ていきましょう。
糖質を摂取するとドーパミンやβエンドルフィンが分泌し幸せに
砂糖を摂取するとドーパミンやβエンドルフィンなどの分泌が促されます。これらの神経伝達物質には幸福感をもたらす働きがあります。そのため体がエネルギー不足に陥っていなくても、砂糖の含まれている甘いものを食べることで心地よさを感じることができるのです。
しかし体に十分なエネルギーが蓄えられているにもかかわらず甘いものを食べ続けると、砂糖によって得られる幸福感がクセになってしまいます。このような習慣により砂糖によって得られる幸福感がいよいよ病みつきになり、砂糖依存症に陥ってしまうのです。
砂糖依存症に陥る人の多くは、最初のうちは体が求めるふさわしい量の糖分を摂取していました。
しかしだんだんと甘いものを食べる量が増え、そのうち体が甘いものによって得られる幸福感を欲するようになり、砂糖依存症へと導かれてしまうのです。そのため知らず知らずのうちに砂糖依存症に陥ってしまう人も多く、中には自分が砂糖依存症であることに気づいていない人もいます。
甘いものを食べていないと落ち着かないという人や、ストレスを感じると甘いものに手が伸びてしまうという人は、自分が砂糖依存症かどうかをチェックすることができます。体が大して疲れていないのに甘いものを食べてしまうという人や、甘いものがないとイライラしてしまうという人は、その可能性が高いといえます。
さらなるストレスを生む砂糖依存症の危険
砂糖依存症の人が食べたり飲んだりする甘いものに含まれているのは主に白砂糖、グラニュー糖、そして三温糖です。これらは血糖値を上げやすいことで知られています。血糖値が急激に上昇するとインスリンが大量分泌されます。インスリンには血糖値を下げる働きがあり、本来ならこの成分によって血糖値のバランスが保たれているのです。
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しかし血糖値を上げやすい糖質をたくさん摂取することでインスリンの大量分泌が起こり、一気に血糖値が下げられます。このような状態が生じると体は低血糖の状態に陥ります。そしてこの状態を察した脳は糖質を摂取するよう体に命令を出します。そのため体は更なる糖質を欲するようになるのです。
このように砂糖依存症の人が甘いものをたくさん食べることは悪循環を生じさせ、糖質を摂取しなければ落ち着かないという状況が生じてしまうのです。余計なストレスが生じます。
当然のことながらこのような流れで糖質を摂取し続けるなら、病気や肥満を招いてしまいます。また糖質を大量に摂取することで、体内のビタミンB1が不足してしまいます。糖質の代謝にはビタミンB1が必要とされており、大量摂取された糖質の処理に多くのビタミンB1が使われてしまうからです。ビタミンB1が少なくなると脳に十分なエネルギーを供給できなくなります。これがストレスを招く原因となるのです。
また症状がひどくなるとうつ病へと発展することがあるために、砂糖依存症は早めに対処しなければなりません。
糖質を徐々に減らすことで、余計なストレスを減らそう!
糖質を過剰摂取することに体が慣れてしまっている人は、徐々にその量を減らしていく必要があります。これまで考えてきたように、砂糖依存症の人の体は糖質を常に欲しており、それをカットすることでストレスを感じてしまうことがあります。そのため極端な仕方で糖質を減らすのではなく、無理のない仕方で減らしていきます。
しかし状況によっては極端な糖質カットが必要なケースもあります。多くの場合、糖質の過剰摂取が招く病気の危険性がある人はそのような必要が生じることもあります。それで医師から糖質カットに関する明確な指示がなされている場合はそれに従う必要があります。
多少のストレスは糖質でカバーできます。
しかし、砂糖への依存はさらなるストレスを生む原因となります。無理のないダイエットで、心身ともに健康的になりましょう。
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